一.本稿にて紹介する『日本仏法中興願文』は、昭和十年に京都建仁寺から刊行された『日本仏法中興願文』を底本としている。
一.原文および訓読にては、底本にある漢字は現代通用する常用漢字に改めず、可能な限りそのまま写し用いている。これにはWindowsのブラウザでは表記されてもMacでは表記されないものがある(ブラウザにより表記できない文字は□と表示される)。ただし、Unicode(UTF-8)に採用されておらず、したがってWebブラウザ上で表記出来ないものについては代替の常用漢字などを用いている。
一.訓読は底本に付された訓点に従った。ただし、一部には付された送り仮名には明らかに誤りと思われる、読み難いものがあるがそのままとした。
一.難読あるいは特殊な読みを要する漢字や単語など、今の世人が読み難いであろうものには編者の判断で適宜ルビを設けた。特殊な読みを要する字に付したルビは、『類聚名義抄』あるいは『字鏡集』の例に適宜従った。
一.漢字の読みについて固有名詞、特に僧名は基本的に呉音で訓じている。地名・寺名などは、呉音とで訓じたものと現代多く通用している漢音で訓じたものとあって、あえて統一していない。仏教用語は一部の慣用音を除き、全て呉音で訓じた。
一.現代語訳においては読解に資するよう、適宜に常用漢字に改めた。また、読解を容易にするために段落を設け、さらに原文に無い語句を挿入した場合がある。この場合、それら語句は括弧()に閉じてそれが挿入語句であることを示している。しかし、挿入した語句に訳者個人の意図が過剰に働き、読者が原意を外れて読む可能性がある。そもそも現代語訳は訳者の理解が十分でなく、あるいは無知・愚かな誤解に由って本来の意から全く外れたものとなっている可能性があるため、注意されたい。
一.現代語訳はなるべく逐語訳し、極力元の言葉をそのまま用いる方針としたが、その中には一見してその意を理解し得ないものがあるため、その場合にはその直後にその簡単な語の説明を下付き赤色の括弧内に付している(例:〈〇〇〇〉)。
一.補注は、特に説明が必要であると考えられる人名や術語などに適宜付し、脚注に列記した。
一.本論に引用される経論は判明する限り、すべて脚注に『大正新脩大蔵経』に基づいて記している。その際、例えば出典が『大正新脩大蔵経』第一巻一項上段であった場合、(T1, p.1a)と記している。
懸命なる諸兄姉にあっては、本稿筆者の愚かな誤解や無知による錯誤、あるいは誤字・脱字など些細な謬りに気づかれた際には下記宛に一報下さり、ご指摘いただければ幸甚至極。
非人沙門覺應
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